アライアンスとは何か

シンプソンの夢

アライアンス」というのは、英語で「協力」とか「同盟」を意味することばです。それからもわかるように、日本アライアンス教団はもともとアメリカ から来た教派なのです。

最初の宣教師が日本に来たのは1891年(明治24年)のことでした。それより少し前、アメリカではシンプソンという牧師が大変盛んな伝道 の働きをしていました。この人がアライアンス教会の創立者になったわけです。もともとは宗教改革者カルヴァンの流れをくむ長老派教会の牧師でした。しかし、彼には夢がありました。一つの教会の牧師であることよりも、もっと多くの人々に福音を伝える仕事をしたいという夢です。その夢を彼は実現させました。

ニューヨークに大きな大衆伝道のための伝道館をつくって盛んに伝道しました。そればかりではありません。外国伝道の団体をつくって多くの宣 教師を送り出しました。こうして日本にも宣教師がやってきたわけです。(詳しくはトウザー著「A・Bシンプソンの生涯」をぜひ読んでください。)

宣教の情熱

アライアンス教会は、今では全世界に拡がっていますが、どの国の場合も共通している気風があります。それは「宣教の熱情」ということです。もちろん、それ はアライアンスだけのものではありません。しかし、「全世界に出て行って、すべての造られた者に福音を宣べ伝えよ」という主のご命令に、文字通り命をかけ て従っていこうという気風は、わたし達の教派の良き伝統になっていると言ってもよいでしょう。

献身の生活

シンプソン牧師は、アライアンス教会を指導していく上で、「四重の福音」ということを強調しました。イエス・キリストはわたし達の「救い主、潔め主、癒し 主、再臨の主」であるということです。これらはいずれも聖書的な教理ですが、その中でも特に「再臨の主」ということに注目しなければなりません。再臨の主を待ち望む信仰は、この世の中での幸福な生活を求めるよりも、主とその教会のために自分を献げていこうとする生き方を生み出します。これは今日、いわゆる キリスト教界からさえも失われつつある姿勢ではないでしょうか。主への献身の生活は、わたし達が受け継いでいかねばならないアライアンスの大切な伝統であります。

日本アライアンス教団出版部「教会生活シリーズ」より)